この史料は、藩主前田家および加賀・能登・越中における諸々の歴史事項を網羅したもの。
本書の典拠となるものは、前田家五代綱紀が調査・収集した史料で、これらを基として、明治時代に郷土史家森田柿園が再編集。
森田は各主題毎に史料をまとめ、それらに拠って各事項の歴史を解き明かし、さらに自身の考証を付しています。
なお、従来の「金沢市図書館叢書」は一巻毎に完結する形をとってきましたが、今回の『温故集録』は、全50巻、5,000丁を超える大部であるため、一巻をもって全てを収録することはできず、全五巻を要するものとなります。
構成は、1巻毎に12冊前後を収録し、第5巻目には全体の解説と共に、総目録・総索引を付して利用の便を計っています。